新潟バードアイプロジェクト 始動

撮影地:新潟県新潟市内

新潟バードアイプロジェクトの一般公開前の撮影映像をまとめてみました。近場かつ安全性の面から河川敷や海辺が多いのですが、それらが新潟らしい光景のひとつでもあります。

でも、そういったものとは別に撮影してみて面白みを感じたものには、何の変哲も無いキャンプ場を上から見たときの模様や、何度も足を運んだことのある建物の初めてみる屋根の上といった意外なものが多くありました。

このプロジェクトは、やってることは単なる空撮です。ただ、新潟の景色を発見するために、新潟市内であればもったいつけずにどんどん撮影してどんどん公開していきます。せっかく街を見渡す手段を手に入れたので。

そこで問題になってくるのは、UAVを飛ばす場所です。無断で飛ばしても問題無いような場所は、実はすごく限られています。それは、法的な規制があるということではありません(まだ特定の法律は存在しない状況です)。想像してみると、UAVを扱っている僕でも、突然頭上にどこかの誰かが操縦するUAVが飛んできたら。。凄く嫌です。

無断で飛ばすということは、ものすごく嫌な思いをさせてしまう可能性があるということです。飛行に必要だと感じる場所では、土地の所有者や管理の責任者に説明をして承諾をいただく必要があると思っています。

が、数が増えると大変になってきます。そこで是非「うちで飛ばしても良いよ」という方がいらっしゃればお声がけください。ここで飛ばしても面白くないかも、と思われることも多いと思いますが、飛ばしてみるまでわからないことが多いです。そこはもったいつけずに飛ばしてみよう、面白いかは飛んだらわかる、というスタンスでいきたいと思います。住宅密集地であるとか強力な電磁波が飛び交っているとか、不向きな条件がある場合は慎重な判断が必要ですが、いろいろなアイデアをいただけると活動の幅を広げることができそうだと感じていますので是非よろしくお願いします。

空撮の様子

飛行風景空撮を行う際の基本的な撮影スタイルを紹介します。

上の写真、AはUAV、いわゆる無線操縦のマルチコプターですね。写真では小さく見えていますが結構な大きさがあります。初めて実物の飛行を目にする方は、近くに寄るのは怖いと感じると思います。撮影の際にはそういった配慮も必要になってきます。

Bは操縦者です。手元には14chの送信機(プロポ)を持っています。飛行のメインは、上昇下降、左右旋回、前後移動、左右移動の4chですが、GPSモードを切り替えたり脚を収納したりで、結構使っています。安定した飛行のためには体勢も大事な要素のようで、ほぼ必ず仁王立ちのスタイルになっているようです。

Cはプレビューモニターです。UAVに搭載しているカメラの映像を一緒に搭載しているトランスミッターで伝送し、受信・モニタリングします。いざという時には動力用のバッテリーを使って駆動出来るようにしています。

Dはカメラコントロール用のプロポです。この写真はひとりでのテストフライトの様子ですが、通常は二名体制での運用でもう一名がこのプロポでカメラの制御をします。操作を分担することで、希望するカメラワークの難易度を劇的に下げることができます。難しい操作もできるように訓練は重ねていますが、現場では「簡単な操作を確実に行う段取り」が重要になります。

Eは動力用のバッテリーです。非常にパワーがあるタイプのバッテリーですので、取り扱いにはそれなりの配慮が必要です。黒い入れ物に入っているのがわかると思いますが、耐火性のセーフティーバッグに入れて保管しています。取り扱いを誤ると激しい発火の恐れもあり慎重な扱いを心がけていますが、性能も良く正しく使う分にはとても扱いやすいバッテリーです。

このような装備で飛ばしているとお声がけいただくことも多くて、とくに男性は興味を持っていただけるのかいろいろ質問をいただきます。もしどこかで見かけることがあれば是非お声がけください。よろしくお願いします。

第二級陸上特殊無線技士

先日、当プロジェクトのメカニック兼パイロットの桑原が、第二級陸上特殊無線技士の養成講座に参加し修了試験を通過、免許取得予定となりました。

第二級陸上特殊無線技士(二陸特)とは、第三級陸上特殊無線技士ができる操作に加え、VSAT(衛星通信超小型地球局、HUB局)、陸上のレーダーの技術操作が可能な免許です。第三級陸上特殊無線技士(三陸特)は、陸上移動系の無線局の技術操作が可能な免許です。

空撮という業務上、飛行中の機体との情報のやりとりは無線通信で行う必要があります。しかし、現状の日本国内の電波法の範囲では妥協しなければ行けない点が多々あります。特に、使用するうえで免許の必要ないもの(「技適」としてメーカーが包括で免許申請しているもの)は、帯域や出力がごく狭い範囲に限られてしまいます。

なにか良い解決方法がないものかと探していた時に、免許があればより高出力な無線通信が行える、という話にたどり着きました。実際は空撮業務に関わる操作の範囲は三陸特で十分なのですが、免許取得の労力が二陸特とほとんど変わらなかったので二陸特の取得に向けて養成講座への参加となりました。

短い講座ですので、法規と通信工学のさわりだけ駆け足で学んだようなものですが、独学で学ぼうにもどこから手をつけてよいものかさっぱりだった分野なので、体系的に俯瞰で見れたのは良い経験になりました。無線通信自体への理解が少しだけとは言え深まりましたし、今後より深い知識を得るためにも良い指標ができました。

講座を修了後、ひと月程度で免許が届くそうなので楽しみです。

初めまして!

新潟バードアイプロジェクトと申します。市内各地で今まで誰も見たことのない景色を収集、発信していきたいと思います。

空撮という撮影方法の性格上、天気とのにらめっこになることが多く、冬の新潟ではなかなか飛ぶことができません。。しかし、晴れた時には冬独特の透き通った空気感をいつにも増して感じられるような気がします。

この「いつにも増して」というのが、ひとつキーワードになると思っています。皆さんも「いつにも増して」興味を持って街を鳥の目線から眺めていただく、このプロジェクトにお付き合いいただけますと幸いです。